タンポポの母心
ヘラオオバコが見事なロゼットを広げている横で、
タンポポがくちゃくちゃになりながら花を咲かせていました。
こんな真冬に咲いているのはセイヨウタンポポ。
セイヨウタンポポは環境省指定要注意外来生物。日本の侵略的外来種ワースト100にも選定されています。
侵略的ってなんだかコワイ言葉。
無融合生殖といって受粉の必要なく種をつくることができるので、受粉を手伝ってくれる虫がいない真冬でも花を咲かせている。
花が咲き終わると花茎は地面に横たわり、約2週間後種が出来上がり綿毛がふくらむ頃に花茎が再び立ち上がる。
この一連の運動は、エネルギーを節約しながら効率よく種を作るためと考えられています。
↓ これはもう綿毛が飛んでしまったあとですけど、
綿毛をつけた茎が、花がついていた時よりググ~ンと長く伸びています。
茎を高く伸ばすのは風を受けやすくして、綿毛を遠くまで飛ばすためだそう。
そんな
10センチ20センチ高くなったところで、たいして変わらないのでは?と思っていましたが、目線を落としてタンポポの高さで見てみると、
確かに。
地面ぎりぎりで綿毛を放っては、風に乗る前に周りの草にひっかかってしまったり、下に潜り込んでしまう。
少しでも高く綿毛を持ち上げ、
「子供たちよ、遠くに飛びになさい」と。
頑張っているんだな。この寒空の下でも。