タンポポの母心

 

 

 

ヘラオオバコが見事なロゼットを広げている横で、

タンポポがくちゃくちゃになりながら花を咲かせていました。

f:id:kusatoki:20210102200201j:plain

こんな真冬に咲いているのはセイヨウタンポポ

 

セイヨウタンポポ環境省指定要注意外来生物。日本の侵略的外来種ワースト100にも選定されています。

侵略的ってなんだかコワイ言葉。

 

無融合生殖といって受粉の必要なく種をつくることができるので、受粉を手伝ってくれる虫がいない真冬でも花を咲かせている。

f:id:kusatoki:20210102200450j:plain

 

花が咲き終わると花茎は地面に横たわり、約2週間後種が出来上がり綿毛がふくらむ頃に花茎が再び立ち上がる。

f:id:kusatoki:20210102200313j:plain

この一連の運動は、エネルギーを節約しながら効率よく種を作るためと考えられています。

 

↓ これはもう綿毛が飛んでしまったあとですけど、

f:id:kusatoki:20210102200440j:plain

綿毛をつけた茎が、花がついていた時よりググ~ンと長く伸びています。

 

茎を高く伸ばすのは風を受けやすくして、綿毛を遠くまで飛ばすためだそう。f:id:kusatoki:20210102200246j:plain

 

そんな

10センチ20センチ高くなったところで、たいして変わらないのでは?と思っていましたが、目線を落としてタンポポの高さで見てみると、

 

確かに。

 

地面ぎりぎりで綿毛を放っては、風に乗る前に周りの草にひっかかってしまったり、下に潜り込んでしまう。

 

少しでも高く綿毛を持ち上げ、

「子供たちよ、遠くに飛びになさい」と。

 

頑張っているんだな。この寒空の下でも。