好きになってしまったかも…

講座の資料を作るのに色々なサイトを見ていて、あらためて感じました…

セイタカアワダチソウってすごく嫌われ者だっていうこと。

確かに要注意外来生物に指定されているし、日本の侵略的外来種ワースト100にも選ばれているし。悪い印象しかない。

 

多年草だから冬に枯れたように見えても、地下ではまた芽生える準備をしているし、根茎でも増えるし、種でも増える。

そんな強い繁殖力のせいで、まるでエイリアンのような扱いをうけたりする。

 

f:id:kusatoki:20191022004013j:plain

セイタカアワダチソウのせいでススキが減って、日本の原風景が失われていくなんて話もある。

 

でも、実はセイタカアワダチソウは日本の土壌にはもともとはあってなかったり、アレロパシーという物質で自家中毒したりで、だんだん、もとのススキ野原に戻っていくらしい。

 

そして、ここ大事なとこですが、逆にススキはアメリカでは脅威となっていたりする。

 日本が一方的に外国原産の生物に侵略されているわけではないのです。

 

日本では日本国外の動植物が外来種として意識されるが、日本国外では逆に日本産の動植物が外来種として問題となっている事例もある。外来種として日本から海外に侵出して定着した日本産の動植物のうち、生態系や第一次産業に大きな影響を及ぼしている生物を以下に挙げる(カッコ内は大きな影響の出ている地域)。

動物

コイ Cyprinus carpio(アメリカ、ユタ州、パウエル湖)

マメコガネ Popillia japonica(カナダ、オンタリオ州、オタワ)
アカオビシマハゼ(オーストラリア)
カブトムシ(東南アジア、特に台湾)
キンギョ(アメリカ)
クロヨシノボリ(ペルシャ湾
コイ(錦鯉)(北アメリカ)
ゴマダラカミキリ(北アメリカ)
スズキ(オーストラリア)
タヌキ(ヨーロッパ)
ナミアゲハポリネシアハワイ諸島
ニホンジカアメリカ、ヨーロッパ)
ヌマコダキガイ(北アメリカ)
ヒトスジシマカ(北アメリカ)
ホソウミニナ(アメリカ)
マイマイガ(北アメリカ)
マハゼ(オーストラリア)
キヒトデ(オーストラリア)
マメコガネ(北アメリカ、欧州)


植物(藻類を含む)

クズ Pueraria lobata の大群落(アメリカ、ジョージア州アトランタ
アケビ(北アメリカ)
イシミカワ(北アメリカ)
イタドリ(ヨーロッパ、北アメリカ)
クズ(北アメリカ)
ススキ(南北アメリカ
スイカズラ(北アメリカ)
ワカメ(ヨーロッパ、ニュージーランド、オーストラリア)

Wikipediaから

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%96%E6%9D%A5%E7%A8%AE 

 

それから、いまだに花粉症の原因になるブタクサと混同されていたり。

f:id:kusatoki:20191021212808j:plain

ブタクサで無料画像サイトを検索しても、出てくるのはセイタカアワダチソウばかり…

ブタクサは花粉を風にのせて散布する植物。セイタカアワダチソウは虫が花粉を運ぶので、それほど風にのって飛ぶことはない。(ただ、キク科アレルギーの心配がある場合は群生地にはいかないよう。)

f:id:kusatoki:20191021213458j:plain

 ブタクサ。小さいのはヨモギと葉っぱが似ている。(というか、ヨモギも結構なアレルゲンらしい)

 

f:id:kusatoki:20191021214457j:plain

オオブタクサ。3メートルにもなることも。馬込川沿いでも大繁殖しています。

 

セイタカは悪者どころか、古くからネイティブアメリカンの薬草とされていたり、サウスカロライナ州では州の野草と親しまれていたり。 

日本でも茎から作られたすだれが、代萩すだれといってなかなかの高級品だったり

 

お茶だって体調が良くなったと評判がよかったり 

中郷屋 背高泡立草茶 3g×18包

中郷屋 背高泡立草茶 3g×18包

 

 

…なんて

いつの間にかセイタカアワダチソウの弁護に必死になっていますが、確かに色々知る前は自分だってセイタカアワダチソウ、良い印象はなかったなぁ。 

 

なんだか書き連ねているうちに悲しくなってきてしまった。

明治の終わりに観賞用として日本に連れてきたのはニンゲンなのに。ああ、それなのに。

 

いやいや、それもこっちの勝手な思い入れ。

 


八神純子 – せいたかあわだち草

 セイタカアワダチソウはただ、咲いているだけ。

ただただ、命を繋いでいるだけ。ね。