みちくさグルメ

みちくさ散歩にも実りの秋がやってきました。

エビヅル(蝦蔓)ブドウ科

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近所の地獄坂とよばれる坂道のわきに点在しているのを3年くらい前に見つけました。

でも、あっという間に駐車場になってしまったり家が建ったりで激減してしまいました。人様の土地だから文句を言う筋合いはないのですが、豊かな実りの景色がなくなっていくのは寂しい限りですです。

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ところで、このエビヅルという名前。なぜエビなのだろうと思いませんか?

わたしは初めて知ったとき、こんなに素敵な実をつける植物なのに、なんだか生臭そうな名前だとがっかりした記憶があります。

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昔々ブドウという言葉が日本に入ってくる前、ブドウ類はエビカヅラと呼ばれていたそうです。

そして海老は、やまぶどうの色の赤紫色『葡萄色 えびいろ』をしているから、エビと呼ばれるようになったと。(諸説あり)

エビヅルが先で海老があとなんですね。

 

ということで、日本の伝統色も『ぶどう色』ではなくて、『えび色』と読みます。

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両方『えび色』

こちらは”伝統色のいろは” https://irocore.com/から引用させていただきました。由来など詳しく調べてあって、とてもおもしろいサイトです。

 

でも…

海老ってこんな色だっけ⁇と更に調べてみたところ

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 分かりました。海老は海老でも、生のイセエビの色を言っているのだそうです。

 

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エビヅルはお酒に漬け込むととっても綺麗な色に仕上がり、滋養強壮、疲労回復に効果ありとのこと。

 

ここは是非、イセエビを肴にエビヅル酒で一杯やりながら古き日本に思いをはせてみたいと思いましたが、ブドウ類をお酒に漬け込むのは酒税法で禁止されていることに気づき、一瞬の夢に終わってしまったのでした。残念。