優しい印象のトキイロクズ
毎月第4木曜日は神保先生の野草観察会が佐鳴湖公園であります。右から2番目が神保先生。今年の夏は北海道で植物調査をしてきたそうで、海外にもお出かけになるし、本当にアクティブ。
日差しは強いものの、湿度が低く、風が秋を感じさせる爽やかな日でした。
佐鳴湖公園ではほんの一角にだけ、薄桃色の花を咲かせるクズがあります。
『トキイロクズ』です。
鳥のトキが羽を広げた時の羽毛のような桃色だと、名付けられました。
濃い紫の通常のクズの花に比べると、ずっと清楚で優しい印象です。
観察会のとき「つまりアルビノってこと?」と参加者から質問がありましたので、調べてみました。
植物でいうアルビノは、光合成色素をつくれない突然変異のことをいいます。そのようなものは光合成をして栄養を作ることが出来ないので、芽を出しても、その後は種の栄養を使い切ってしまった時点で枯れてしまいます。
トキイロクズは葉っぱは元気いっぱい緑ですので、ほとんど通常種と変わらないけど花の色が違う、『品種』という扱いになります。
花の色素の遺伝子異常なのですが、トキイロよりさらに珍しいのは白い花のクズ。
大阪府高槻市の自然博物館では一株だけ純白の花をつけるクズがあるそう。
http://www.omnh.net/aquapia/2010/09/post_239.html
高貴な感じすらします。一度見てみたいなぁ。